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「仔猫の不安。」

「仔猫の不安。」ミロ×猫氷河
BL苦手な方は開かないで下さいね・・・。

続きへ。

Can I stay with you?
猫氷河22

「仔猫の不安。」

「そう言えばちびっこい頃は可愛かったなぁ、お前」
押さえつけるのをみゃあみゃあ抵抗する氷河を見下ろして、ミロがため息を吐いた。
「?」
ぴくり、と伏せた耳が揺れる。
ミロは少し笑ってキスをする。
「痛っ」
氷河の綺麗な唇にも、ミロの血がついているのを見て、ミロはぺろり、と氷河の唇を舐めた。
「どうしたんだよ?」
抱き締めればぷい、と横を向く氷河に、ミロは少し笑った。
「何だ、この前から可愛くないとか俺が言う、とか、ホントに気にしてんのか?」
顔を覗き込もうとすれば、氷河はますます顔をそらす。
ミロは氷河の肩を掴んで思いきり引っ張る。
一瞬大きな瞳がミロを見て、ふい、と顔をそむけた。
「泣かなくたっていいだろう」
氷河の前髪を掻き上げれば、氷河はきゅっと瞳を閉じて、ぽつん、ぽつん、と涙が零れる。

ミロはさっき想い出していた小さい頃の氷河を想った。

氷河がやってきて一週間、寝相は悪いは、髪はろくに拭かないは、手が掛かる、とぶつぶつ想いながら、ミロは自分では買う事のない果物やサンドウィッチやミルクでずっしり重たい紙袋を抱えて、玄関の扉を開けた。
電気もつけていない部屋に廊下の明かりがさしこみ、ぼんやり、窓際で立っている小さな姿を見つけた。
「電気位つけろ」
ぱちん、と電気を付けると、小さな氷河が少しだけ振り返った。
「なんだ、家が恋しくなったのか?」
小さな氷河は首を小さく横に振る。
まあ、帰ろうにも迷子になって自分の家がどこだかも解らないわけだ。
ミロはキッチンのテーヴルに紙袋を置いて、少し首を傾げた。
「どうした」
「……Can I stay with you?」
窓際に立ったまま、氷河が聞いた。
ミロはジャケットを着たまま、ため息を吐いて窓際まで歩いて氷河を高く抱き上げた。
「もう、ここがお前の家なんだから、泣くな」
ぽつん、ぽつん、ミロの背より高い位置からミロを見下ろす大きな瞳から涙が零れた。
「腹が減ってたら悲しくなるんだよ、お前の好きなもんいっぱい買ってきたから腹いっぱい食え」
肩に氷河を抱き、ミロはぽんぽん、と氷河の小さな背中を叩いた。

ミロは着替えをせず、膝に氷河を座らせて、サンドウィッチの紙袋を開いて渡してやった。
まだ不安そうにミロを振り返るから、ミロは頭を撫でた。
「お前は、ここに居ればいいよ」
安心したのか氷河は頷いて、サンドウィッチに向き直ってあむあむと食べだした。
その日は、珍しく寝返りも打たずに、ミロの腕にしがみついたまま、氷河は眠った。
……次の日からは相変わらずの寝相だったけど。

「……お前は、ここに居るんだろう?」
ぴくり、と氷河の肩が揺れて、濡れた青い瞳がミロを見詰めた。
「……Can I stay with you?」
「そうだよ、お前はずっとここに居るんだよ」
ミロは氷河の頭を撫でて、キスをした。

「ミロさん、痛い?」
ミロの腕の中から氷河がミロを見上げて、左手を伸ばした。
少し、紅い跡になったミロの唇に氷河の指先がそっと触れる。
「痛いよ」
ミロは笑いながら氷河の指先を掴み、キスをする。
「ごめんね」
耳を伏せる氷河を見て、ミロは氷河を抱き締める。
「お前は、時々考えなくてもいいことを考えるな」
ミロは氷河の肩にキスをする。
「あっという間に大きくなったのに、大きくなったと思ったら余計な気まで回す様になって、この前も好きな相手が出来たらここに居れない、とか」
ミロは白い肩から首筋に唇を滑らせて、紅い跡を付けた。
きゅっと腕を回す氷河を抱いて、ミロは瞳を閉じた。

「お前は! ホントに可愛くないな!」
押さえつけるのをみゃあみゃあ抵抗する氷河を見下ろして、ミロは言った。
氷河はぷい、とそっぽを向く。
「可愛かったのは昨日だけか」
ミロは無理やりキスをする。
「ん!」
ミロの肩を押す氷河の手首を掴んで押さえつける。
「昨日みたいに、大人しく抱かれろよ」
ミロの言葉に、氷河は紅くなって耳を伏せた。
幾分大人しくなった氷河に、ミロは笑いながらキスをした。

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