NOIR

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

PageTop

「夜桜。」

今回はやってませんが。(←?)
イベントの準備段階でやっぱり脱線する人orz

「夜桜。」ミロ×氷河、カミュ。
続きへ。
激しい描写はないけど、
BL苦手な方は開かないで下さいね・・・。
氷河46

「夜桜。」

週末、朝食を食べて出掛けようとミロと氷河は着替えをした。
ミロはカットソーにジーンズにさっさと着替え、氷河の方は昨日、ミロがマリアから氷河に、と預かったシャツにベストを着て、黒いリボンをタイにするかリボンにするかちょっと迷っているようで、ミロはそれを見て氷河に声を掛けた。
「タイはありきたりだからリボンにしろよ」
「うん?」
服装に無頓着な氷河はミロの言われるとおりにリボンに結び、ミロはぐい、と氷河を引っ張ってソファへ倒した。
「?」
馬乗りになられ、不思議そうに見上げる氷河ににっこり笑ってミロはジーンズのポケットから口紅を取り出した。
「何?」
じっとミロの手元を見詰めている氷河の前でミロは口紅の蓋を外し、きゅっと回した。
「いい色だろう?」
「うん? ミロ! 何?」
ミロは氷河の顎を掴んで押さえつけてすっと口紅を引いた。
氷河が暴れるものだから少し喉元も抑えてしまい、氷河は咳き込んだ。
「ミロ……?」
咳き込みながら氷河はミロの名を呼んだ。
「や、マリアが寄越した服が可愛らしかったから、ついでに新色だって並べてあった口紅もどうかな、と想って?」
ようやく咳が止まった氷河は口元に持って行っていた手をおろし、ミロをゆっくり見上げた。
「……」
着替えながら髪が伸びたな、とは思っていたけど、見上げられると、髪はもっと長く見える。
それにリボンにベスト、口紅だ。
馬乗りになってるせいでジーンズは見えない。
咳き込んだせいでひとみも若干潤んでいる。
この下にプリーツのスカートでも履いてたっておかしくないんじゃないかな、とミロはちょっと考えて、顔をしかめて氷河の上から降りた。
「悪かった、俺が悪かったからさっさと口紅拭け」
ミロは壁に掛けてあるティッシュカバーごと氷河の上に投げた。
「うん?」
氷河はティッシュで口元を拭い、背中を向けているミロに声を掛けた。
「ミロ、有難う」
「ああ」
ティッシュを差し出されたんだろうとミロは振り返り、もう一度顔をしかめた。
「ちゃんと拭いたか?」
「うん」
氷河は頷くが、まだ普段の唇の色よりははるかに紅い。
ミロは氷河に近付いてぐい、と親指で唇を拭った。
「痛いよ、ミロ」
手首を両手で掴まれて、ミロはじっと氷河を見た。
「ミロ?」
咳き込まなくても、もともと潤みがちな瞳だったことを思いだして、ミロは氷河の手を軽く握った。
「……最近の口紅はホントに落ちないな。出掛けるの明日にしよう」
「明日、雨かも知れないって、桜散っちゃうから行こうよ」
氷河にしては珍しく反論した。
「や……」
こんな時に限って、とミロは氷河を宥めるように手を軽く振って言い訳を考える。
「えっちしよっか」
にっこり笑って、ミロははたと考えて首を横に振った。
「ないない、今日は家でまったり」
「ミロ、桜あんまり見たくないの?」
ちょっとしょんぼりした氷河を見て、ミロは観念した。
「や、ホント、俺が悪かった。口紅がそんなに取れないなんて思わなかったんだよ、お前、ちょっとそのままじゃ女の子みたいに見えるから」
「別にいいよ」
無頓着なのは困る。
ミロは顔をしかめて言いたくなかった言葉を口にしながら氷河の顔をもう片方の手を広げて覆った。
「解らないやつだな。お前、童顔だろう、そのままで歩いたら俺がおかしな人に見えるからやめてくれって言ってる」
「おかしな人って何?」
氷河はひょっこり顔をのぞかせた。
「年が離れて見えるって言ってるんだよ!」
「ミロのが年上だから離れてるよ?」
「犯罪者になった気持ちになるから出掛けたくないって言ってるんだよ!」
ミロがそう言えば、氷河はじっとミロを見て、ソファから飛び降りた。
「じゃ、カミュと行く」
「あ! こら! 待て!」
ミロがとめても氷河はもう玄関の扉を開けて出て行ってしまった。
あれは傷付けたな、といい加減ミロも氷河の事が解りだして、ソファにだらけて座ってため息を吐いた。
迎えに行くか、と想っても、それはしゃくな気がする。
カミュにも断られて帰ってくればいい、そう思い直してミロは冷蔵庫に向かった。

帰って来て飲むはずだった冷やしたビールは全部飲んでしまった、急ピッチで飲んだわけじゃない、何してるんだあいつは、とミロは空になった缶をテーヴルに放ってソファに横になった。
「入るぞ」
カミュの声に、ミロは序半身を起こしてカミュを振り返った。
カミュは眠っている氷河を抱いて歩いて来て、ミロがソファを陣取っているものだから、仕方なさそうな顔をして、ミロの身体に氷河を預けた。
「馬鹿だな、髪の色だってよく似てるんだ、兄妹くらいの気持ちで出掛ければ問題ないのに。下心があるから氷河を無駄に傷付けるんだ」
ソファに座ったカミュは、ビールの缶を一つとって、空なのを知るとぽい、と放った。
「泣きながら来たから、帰りは疲れたんだろう、眠ってしまったぞ」
「……抵抗なかった?」
「別に。氷河は氷河だろう、お前がそういうやらしい目で見るからだ」
カミュは溜息を吐いて、立ち上がってまだ紅の残る氷河の唇にキスをした。
「てめえ」
ミロが睨めば、カミュは空の缶をミロに向かって軽く投げつけた。
「ミロと桜見に行くって、随分前から楽しそうに話してたのと、ミロが行かないって言ったって泣かれて、お前の代わりに一緒に桜を見に行ったんだ、この位させて貰わないと割に合わない」
カミュはミロの腕の中の氷河の頬を撫でた。
「まあ、氷河に悪気がないのは解ってる。お前が悪いんだから、夜桜でも見に行け、そんなに気にしなくても、昼間ほどは目立たないだろう?」
手をひらひら呆れたように振って出て行くカミュを見送って、ミロは少しの間氷河を見詰めて、軽く氷河を揺すった。

やっぱり間違いだった、とミロは嬉しそうに笑う氷河に顔をしかめないようにかなり神経を使った。
夜桜を見ながらいちゃつこうと考えた若い二人組にすれ違うたび、何か言われて笑われているのが解る。
身長さだってあるんだった。
嬉しそうにミロの腕を引っ張ったり、腕を絡める氷河はいいんだけど。
神経の使うところを間違った。
氷河は敏感だ、そのうちだんだん、テンションが落ちてきて、そっとミロの腕から手を離して一歩後ろを俯いて歩き始めた。
本日、二回目。
ミロは氷河の腕を無理やり引っ張ると、枝が若干下向きに広がった桜の下へ連れて行き、腰を抱き寄せると、キスをした。
逃げようとする氷河を引き寄せて、舌を割り込ませ、氷河が腕の中で大人しくなるまで長いキスをする。
そっと唇を離して、じっとミロを見上げる氷河に、ミロは苦笑してこつんと額を付ける。
「……ホント、今日は悪かったよ」
きゅっとミロのカットソーを掴んで、氷河が身体を寄せた。
「桜、綺麗だな」
「うん」
嬉しそうに笑った氷河に、ミロは今度は人目を気にせずにキスをした。

スポンサーサイト

PageTop
 

コメントコメント


管理者にだけ表示を許可する
 

 
 

トラックバックトラックバック

トラックバック URL
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)


 
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。