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「BEER」

「BEER」ミロ×氷河
続きへ。

BL苦手な方は開かないで下さいね・・・。
ミロ3
★ミロの日カウント中^^vvv★

「BEER」

あの馬鹿が、とミロは想う。
冷蔵庫を開けて、ビールがないことを想い出して、ミロはTシャツをソファに放って、黒いシャツを羽織って玄関を出る。
近くの酒屋までぷらりと歩いて、良く冷えたビールをかごに山のように入れてレジに向かう。
マンションに戻るとミロは一本だけ残して冷蔵庫にビールを放り込んで、冷蔵庫に寄り掛かってプルトップを開けて一気に飲む。
「ふん」
窓からは暖かな日差しが差し込んで、それさえも腹立たしい、カーテンを閉めてやろうかとも思うが、カーテンまで歩いて行くのが面倒くさくて、ミロは代わりに呪詛を吐く。
「雨になれ」
残りのビールを空腹の胃に流し込んで、ミロは感をシンクに放って二本目を冷蔵庫から取り出した。
二本目を飲みながら、ミロはぼんやり窓の外を眺めて、氷河のことを想った。
氷河はいつの間にかカミュと公園に行く約束をしていて、あんまり嬉しそうに笑って、ミロも一緒に行く? と聞くから、行かない、と即答した、その時も、ちょっと残念そうな顔をした。
きっと、こんないい天気だから、公園を散歩するのは楽しいだろう、雨なんか降ると、残念そうな顔をするだろうな、と
一緒に行かないと言った時の氷河を想って、ミロは大きくため息を吐いて二本目を飲み干した。
腹立たしいと想った穏やかな日差しを眺めていると、氷河が楽しいんならいいか、と想い始めて、ミロはゆっくりビールを飲む。

「ただいま……」
玄関からちょっと窺うような声がして、氷河が部屋をぐるりと見回して、俯いたから、ミロは冷蔵庫に寄り掛かったまま声を掛ける。
「何だ、カミュと喧嘩でもしたのか」
氷河は驚いたようにキッチンを振り返って、一瞬ミロを見詰めて、首を横に振った。
「喧嘩なんて、してないよ?」
氷河はそこに立ったまま動こうとしないから、ミロは氷河を呼ぶ。
「こっちこいよ、楽しかったんだろう? 何しょんぼりした顔してる」
氷河はミロの傍まで歩いてきて、怒られた猫みたいにミロを見上げた。
「……楽しかったよ」
「ならいいじゃないか」
嫌味じゃなく、本当にそう思ったから言ったのに、氷河は泣きそうな顔をしてミロに抱きついた。
「こら! ビールが零れる!」
ミロは片方の腕を氷河の腰に回して、ビールが零れても氷河にかからないようにもう片方の腕を伸ばす。
「何だよ」
飼い主に苛められてる犬でも見たかな、とミロが考えていると、氷河は顔を見せないままミロにしがみついて言った。
「ミロ、いっつもカミュと出掛けたら怒るじゃないか」
「うん?」
だからなんだとミロは想うが続きがあるのかと黙っていると、氷河がミロの顔を覗き込んだ。
「……今日、怒らない」
氷河が不安そうな瞳を向けるから、ミロはああ、と思ってわざと言う。
「誰かさんが何回止めても勝手に約束して出掛けるから留守番するのに慣れたんだよ、一人でのんびり好き勝手出来るし」
ミロが笑ってビールを飲み干してシンクに投げれば、氷河はしがみついた腕を下して俯くから、ミロは氷河の腰に腕を回したまま、冷蔵庫を開けてもう一本ビールを取り出す。
「……ごめんなさい」
氷河が俯いたまま言うのをミロはちらりと見て、片手でプルトップを開けながら言う。
「別に誤って貰わなくてもいい」
ミロの言葉に氷河が唇を噛んだから、ミロは冷蔵庫から背中を離して、逆に氷河を冷蔵庫に押し付けて可笑しそうに氷河の顔を覗き込む。
「怒れば怒ったですぐ怒るだとか、カミュは友達なのにとか文句を付けるくせに、怒らなきゃ怒らないで不満なのか、お前は、我儘」
ふん、と鼻で笑えば氷河は俯いてしまった。
ミロは氷河の前から離れてシンクに寄り掛かる、氷河はまだそこに俯いたままだから、ミロはちょっとそのまま放っておいて冷たいビールを飲む。
いつもみたいに氷河と言い合いになったり氷河が部屋を飛び出したりするの慣れた、と言うか、何ともないけど、ちょっとこの黙られた雰囲気は苦手だ。
「何か言いたい事があれば言えよ、聞いてやるから」
今までの遊び相手に付き合ってる気はないだとか、もう飽きた、とか言った時はだいたいこういう雰囲気になって、ミロはそれでさっさと相手の部屋を出ていったから大して気にもしてなかったけど、氷河にこうやられると自分が出て行く気もないし、こんなに気まずいもんなのかとミロの方が音をあげた。
氷河の方へ顔を向けていれば、ようやく氷河がミロに顔を向けて聞いた。
「ミロも、出掛けたの?」
「出掛けたよ」
気まずさに耐えられなくてミロはビールを飲む。
それからまた氷河が黙り込んでしまったから、ミロはイラついてビールを飲み干してシンクに思いきり缶を投げつけると、氷河の腕を掴んで、テーヴルの上に氷河の身体背中からを叩きつけた。
「痛っ」
腰か何処かを角でぶつけてきゅっと瞳をつむった氷河の腕を掴んでテーヴルに座れるまで引っ張り上げてそのままテーヴルに押さえつけて、ミロは身体が触れるまで上半身を倒して氷河の顎を掴む。
「言いたい事あったら言えって言ってるだろ? だまってられるの、嫌いなんだよ」
顎を掴まれて間近にミロの冷たい瞳があって、氷河は逃げられなくて、瞳もそらせなくて、小さな声で聞いた。
「……デート?」
あんまりにも見当違いな問いに、ミロは思わず笑ってしまって、苛立ったことも忘れてしまって、氷河の隣に腰かけてミロはしばらく笑っていた。
ようやく笑が治まって、氷河の方を見ると、まだ大人しくテーヴルに押さえつけられたままの体制でミロを見詰めているから、ミロは手を伸ばして氷河の首筋に指先を滑らす、まだ笑が出そうになる。
「デートしてきたのはおまえだろ? 何でおれがデートだと想ったんだよ」
氷河がびくりと首を竦めて逃げようとするから、ミロは腕を引っ張って引き戻して、上半身を倒して首筋に今度は唇を滑らせる。
「……シャツ、着てるから」
ミロの方を掴んで押し返そうとする氷河の言葉に、ミロは氷河のシャツのボタンを外しながら、首筋を軽く噛む。
「普段着だろ?」
氷河が反応するから、ミロはそっちの方に煽られる、ボタンを外した白い肌に手を滑らせば、氷河が思い切りミロの胸を押す。
「嫌だ!」
本気で言われるとカチンとくる、今までそんな事なかったのに。
「くそ我儘だな、何が不満なんだよ」
ミロが氷河のジーンズを乱暴に脱がせば、氷河はびくりとして、抵抗するのをやめて大人しくミロに抱かれた。

ミロが繋がったから身体を離せば、氷河は黙ったまま身体を起こしてテーヴルからとん、とおりて背中を向ける。
「こら、何かお前おかしいんじゃないか?」
手首を捕まえて引き寄せれば、氷河の泣きそうな表情を見て、ミロはさっぱり訳が分からなくて氷河を抱き締める。
そりゃ意地の悪いことはわざと言ったけど。
切れたけど。
「どうしたんだよ、楽しかったんだろ?」
氷河の頭を肩に押し付ければ、氷河はきゅっとミロのシャツを掴んで泣きそうな声で言う。
「ミロ、デートしてきたの?」
ミロはますます訳が分からない。
「ビール買いに行ってきただけだろ? なんでデートしてきたと想うんだよ」
「怒らないし、綺麗な服着てるし」
綺麗な服。
着古してもう若干色も褪せて来たからミロの中ではとてもじゃないけどデートするようなきれいな服の分類には入らないのだけど。
「お前ね、怒らなかったのが珍しかったのは解った、俺お前と出掛ける時そんなひどい格好してるか?」
氷河が肩で首を横に振るから、ミロはちょっと考える。
ああ、とすっかり忘れていたことを想い出してミロは氷河の頭をポンポン、と叩いた。
最初は氷河の事も好きなのかどうか自覚がなかったから、遊んでた話もしたし、氷河にも何か言った気がする、なんだっけ。
「飽きたら、さよならな?」
氷河ばっかり相手にしてるから、自分がもてる自覚なんてすっかりなくなってしまってた、それにしても、今思えばひどいことを言ったもんだ、とミロは自分ながらに呆れる。
今何て、カミュと出掛けるって言うだけで腹を立ててビールを飲んでるのに。
今、もし同じことを言えと言われたら、とてもじゃないけど、言えない、好きだと言ってないからまだ氷河が不安なままなのを、ミロはこういったことがないと気付かない。
他人と一緒に住むなんてしたことないし、部屋に入れたことだってない。
そのことも言ってはないんだけど。
ミロは氷河を抱きかかえてソファへ移動して、二人でソファに寝転がる。
氷河はミロにコアラみたいに引っ付いたままだ。

ミロが禁酒しよう、と言い出してから3日。
別に何かメリットがあるとも思わなかったのだけど、ふと思ったからただ飲まない、と思っただけなんだけど。
「お前ね、俺が怒らなかったとかとかでお前が落ち込むんじゃなくて、酒やめるって言ったのに、とかそっちはないのか、まだ三日だぞ?」
「すごい」
「いや、ほめる日数じゃないだろ?」
顔を向けないけれど本気で言っているらしい氷河を無理やり自分の方を向かせれば、紅くなった瞳がミロを見詰めた。
「泣き虫」
ミロが笑えば、氷河は本当に泣いてしまって、ミロは氷河を抱き締めてキスを繰り返す。
「泣くな、すごい俺が悪い気がするだろ?」
キスを繰り返しながら言えば、こくこく、氷河は頷いて、それでも泣き止まないから、ミロはキスを繰り返した。

END

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