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「夕食を一緒に。」

今回は舞台は聖域^^;生意気氷河が描きたかった^^;ミロ×氷河
続きへ。

BL苦手な方は開かないで下さいね・・・。
氷河6
★ミロの日カウント中^^vvv★

「夕食を一緒に。」

カミュが弟子を見に来い、弟子を見に来い、とあんまりうるさいので、ミロは気乗りしないままのろのろと歩いていた。
まあ、夕飯にはありつけるんだろ。
ぼーとしていたのもあるが、気配を感じ取った時は彼はもうミロの目の前に立っていた。
急な斜面を滑り降りて来て、ミロの顔を見ても、彼はぺこりともにこりともせず、背を向けて駆けて行ってしまった。
平和ボケかな、ミロは溜息を吐いて、カミュの口から延々聞かされるであろう弟子の話より、夕飯と、話も耳に入らないほど酔える酒を想うことにした。

カミュの宮の近くにあるふだんの寝食をするロッジのような建物の扉をノックして開ければ、カミュがテーヴルに料理を運びながらミロに顔を向けた。
「いいタイミングだ、丁度夕飯が出来た所だ」
「出来たら酒も出して貰えると嬉しいんだけど」
そう言いながらミロは、自分で持ってくれば良かったんだな、と今更気づいたのと、カミュの向こうにいる彼が、一瞬しまった、と言う表情をして、すっとまた無表情に戻ったのを見て、声を掛けた。
「何だ、君がカミュの弟子か」
「もう会ったのか?」
面白くなさそうに言うカミュに、話はしてない、彼が走って行くのを見かけただけだと答えた。
話を聞かせるために酒は出さないかと思ったら、カミュは上機嫌で酒をミロにふるまった。
それに延々話を聞かされるのかと思ったら、氷河だ、と紹介されたきり、後は三人で話ながら夕飯を食べる気楽なもので、普段カミュと二人で飲むときとさほど変わりはなかった。
ただ、氷河が居るから、カミュは氷河にも話すし、違いはそれだけだった。
「無口なんだな」
ミロがそう氷河に言えば、氷河は表情も変えずに答えた。
「すみません、あまり、離すのは得意ではないので、それに、ギリシャ語も難しくて。どうぞカミュと普段通りにお話して下さい」
ギリシャ語が難しい、と言う割には流暢なギリシャ語で氷河は答えた。
「綺麗な子だな」
そう言えば、カミュに睨まれて、ミロは苦笑した、ほめ方を間違った、ミロの浮いた話も行動もカミュは知ってる。
「おかわり、お持ちしましょうか」
ミロに助け舟を出したつもりではなかったんだろうが、カミュとミロの皿が空に近いのを見て、氷河がカミュに声を掛け、カミュの機嫌は戻った。
カミュはミロと自分の皿を氷河に渡し、すまないな、と一言言い、話題はボルシチがどうかとか、そんな話に変わった。
カミュが氷河に見せる柔らかい表情以外は、ホントに普段と変わらなく感じた。
食事が終わるとカミュとミロは飲み続け、氷河は皿を洗う、カミュが洗わなくてもいいと言えば、氷河はいえ、と答え、もう一度カミュを見て、すみません、気が利かなくて、お邪魔なら先に眠らせて貰います、と言えば、カミュは笑って、氷河に手持無沙汰なら何か作ってくれ、と頼んで、氷河は皿を洗い終えると、ポテトサラダを作ってカミュとミロの前に置いた。
「ミロは大食いだから」
カミュはそう言って大皿をミロの前に滑らせ、氷河にはまた振られるかカミュには睨まれるかな、と思いながらミロは氷河に聞いた。
「この量と、ポテトサラダを作った理由は?」
「サラダを残されていたので、お好きではないんだと、ボルシチのポテトは沢山召し上がっていたので、ポテトサラダなら召し上がられるかな、と思ったので。時々テーヴルに目を向けられるので、普段ならもっと召し上がっているのかと思ったので。口に合わなかったら残して下さい」
氷河は今度も流暢なギリシャ語で答えて、黙って席に戻った。
「大した観察力だ」
ミロがフォークで氷河が用意した小皿も使わず食べるのを、カミュは楽しそうに眺めていた、今度はほめ方を間違わなかったらしい。
ちらりと氷河を見ると、氷河は紅茶をちびちびと飲んでいる。

弟子が出来たと言ってからは二人で飲むこともそうなかったから、楽しかったな、そう思ってミロがカミュと氷河に礼を言って登って来た坂を下りかければ、後ろから呼び止められた。
「あの!」
「君も聖闘士だったんだな、気配を感じ取れなかったから、結構自信を無くしてたんだが、君が気配を消していたんだと思ったら安心したよ。それより、カミュに怒られるだろう? 早く帰れ」
振り返ってミロが氷河に笑えば、氷河はミロの言った事には何も言わず、礼を言った。
「斜面を滑り降りた事、黙っててくれてありがとうございます」
ミロが少し首を傾げると、氷河はちょっとばつが悪そうに続けた。
「普段から、どんなに時間がなくてもトレーニングの一環なんだから近道をしてはダメだと言われているので……」
カミュの事だから時間にも厳しいはずだ、氷河は急いでいただとか、ミロが来ることを知っていたからなおさら急いでいた、と言うような言い訳は何もせず、そう言った。
涼しげな顔をしてはいても、かなりのスピードで走って行ったのだから、よっぽど急がなければカミュとの約束の時間に間に合わなかったんだろう、とミロは思う。
「律儀だな。俺も君に先に会ったと言ったら、カミュが機嫌を悪くするかな、と思って保身のために言わなかっただけだから礼はいい」
「そうですか……」
わざわざ礼を言いに来たり、カミュに怒られるのが嫌だったのか、大人びた顔をして、無表情な氷河の子供ぽい素直さがミロには面白かった。
「君は、面白いな」
ミロが笑ってすっとキスをすると、氷河がびくりとしたかと想た次の瞬間には殴られるのを避けきれずにミロは口の中をを少し切って笑った。
「可愛い顔をしてるからもっと可愛い反応かと思ったら拳で殴られるとは思わなかった、でも」
すい、とミロが前へ出れば、氷河はびくりと後ろに下がって、一瞬薄暗がりで間近で見えた顔は、紅くなっていたように思えて、ミロはまた笑った。
「やっぱり、君は可愛いな」
「おやすみなさい!」
それでも律儀にそう言って背中を向けた氷河を、ミロは笑いながら見詰めた。

END

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