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「歪んだ満月。」

「歪んだ満月。」ヴァンパイアの、ミロ×氷河。
続きへ。

BL苦手な方は開かないで下さいね・・・。
ミロ10

氷河12

「歪んだ満月。」

こんな歪んだ満月の夜は、あいつは月の歌も歌えない、完全に覚醒も出来ない、中途半端な身体が苦しくてベッドで夜が明けるのを待つ。
ワインを飲み干して、あいつの入るベッドに行くと、あいつは上半身を起こす、瞳の色が違う、毎度のことだ。
「起きなくていい、毛布くらい掛けろ」
ベストをぬいでシャツの前をはだけさせたあいつは、ベッドに腰掛けた俺の袖を引っ張る。
「身体、熱い」
俺は溜息を吐いてあいつの頭をくしゃくしゃにする。
普段では信じられない力で引き寄せられて、キスをして舌を絡まされる。
「っ! 噛むなって言ってるだろう」
制御もうまく行かないから、こんな夜のこいつは普段と少し違う、唇から滲む血を舐める前に、あいつが舐めて、又キスをする、舌を絡ませる。
ぺちゃ、ぺちゃ、と血を味わう音か、唾液が交わる音か、静かすぎる部屋に響く。
「まったく」
肩を押して身体を倒せば、あいつは俺のリボンをほどいてベストとシャツのボタンを外す、その間俺は真っ白い首筋から胸元に手を滑らす。
「ご丁寧にどうも」
ボタンを外し終えると、するり、と肩から背中に手を滑り入れる、その手首を掴んでキスをする。
「もう大人しくしとけ」

「ん……! あ……!」
深く繋がって白い首筋を軽く噛む、古いベッドは軋んだ音をたて続ける。
「あ! や……!」
「もっと酷く?」
頷いて柔らかい髪が揺れる。
「ん! ああ!」
あいつは声が掠れるほど甘い声を出し続けて、お互い熱を何度も放つ。

「落ち着いたか?」
腕枕をして頭を撫でれば、咳き込みながら頷いて、あいつの瞳の色は次第に深い青に戻って行く。
「難儀だな、俺が居なかったらどうする」
「……誰でもいい」
俺は溜息を吐く。
「誰でもいいとか言うな、何か虚しくなる」
「ミロがこうするしかないし食べちゃダメだって言ったんじゃないか」
完全に深い青に戻った瞳に見詰められて、俺は苦笑する。
「悪かったよ、居なかったら、とか言わない」
それを聞いたら、あいつは猫が頭をこすりつけるみたいに擦り寄る。
歪んだ満月の夜は、あいつが苦しそうなのは可哀想だとは思うけど、普段無表情で何も言わずに抱かれるあいつが、俺の言葉に反応して不安そうな表情を見せたりするから、俺は前ほど、歪んだ満月の夜は嫌いじゃない。

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